年式/モデルは限定となりますが、KessTechのマフラーシステムは、排気に関する車検3項目を満たします。
道路交通法に定められる自動車や二輪車の排気騒音に関する規制項目には、以下の3項目があります。KessTech 社製マフラーの全ては、欧州連合指令(EU指令)適合品表示 [ eマーク ] を取得しておりますので、ハーレー全モデルの内、年式やモデルは限定されますが、ハーレー純正のエキゾーストパイプに触媒が装着されているモデルでしたら、 KessTech のマフラーシステムを装着した上で、国内の車検を取得する事が可能だと思います。各項目における詳細を以下にてご説明致します。
(1) 加速走行騒音
(2) 排出ガス規制
(3) 近接排気騒音
(1)加速走行騒音
KessTech の製品はeマークを取得しているので、加速走行騒音テストはクリアーします!!
結論から申し上げますと、KessTech の製品は e マークを取得しているので、加速走行騒音テストはクリアーします!!
騒音規制法平成22年規制 / 環境省、及び国土交通省からの告示により、加速騒音規制値の上限が82dB(原動機付自転車は79dB)に設定され、マフラーを交換する場合はこの基準を満たしているかの確認が必要となりました。なお、この平成22年規制によるオートバイのマフラーへの規制に関しては、その性能が確認をされ、また欧州基準適合などの [ e マーク ] があれば、加速走行騒音が82dB以下であるとの判断となりその基準を満たした扱いとなります。
具体的に、下記のA項目、またはB項目の基準を満たしたものが車検対応として認められます。
[ A項目 : 次のいずれかの表示があるマフラー ]
① 純正品表示(車両型式認証を受けた自動車等が備える純正マフラーに行う表示)
② 装置型式指定品表示(自マーク)
③ 性能確認済表示(登録性能等確認機関が確認した型式の交換用マフラーに行う表示)
④ 国連欧州経済委員会規則(ECE規則)適合品表示(eマーク)
⑤ 欧州連合指令(EU指令)適合品表示(eマーク)[ B項目 : 次のいずれかの自動車等が現に備えているマフラー ]
① 加速走行騒音レベルが82dB(原動機付自転車は79dB)以下である自動車等
② 加速走行騒音レベルがECE 規則又はEU 指令に適合する自動車等
▷ ただし、B 1.は公的試験機関成績書により、
▷ B 2.は外国の法令に基づく書面等により、その旨を車検時に証明する必要があります。
(2)排出ガス規制
ハーレーの純正エキゾースト・パイプに触媒が装着されているモデルが、販売対象モデルとなります
KessTech JAPANでは、ハーレーの純正エキゾースト・パイプにハーレー純正の触媒が装着されているモデルのみを販売の対象とさせて頂きます。純正の触媒が装着されていれば、マフラーの変更に関し装着予定のそのマフラーの各音量値が規制値内ではあれば、それは違反とはなりません。
[ 純正エキゾーストパイプに触媒が装着されているモデル ]
◯ 2008年〜TwinCam DNYA FAT BOB
◯ 2009年〜のツーリングモデル全般
◯ 2010年〜TwinCam DYNA WIDE GLIDE
◯ 2002年〜V-ROD
◯ 2015年〜 DYNA ローライダー / FXDL
◯ 2016年〜 FXDLS
▷ 上記モデルが、KessTech JAPANの販売対象車両 (ハーレーダビッドソンの場合)となります。
(3) 近接排気騒音試験 : 94dB に関しまして
自動車・オートバイの『型式』とは…
自動車・オートバイの『形式』。まずはご自分の車検書をご覧になって下さい、『形式』と云う項目にその記載がなされております。自動車やオートバイ・メーカーが新型の自動車やオートバイを 生産 / 輸入 / 販売 する際、国土交通大臣に申請を行い、保安基準の諸々の適合性やブレーキ試験等の審査、更には品質管理 (各パーツや製品の均一性や持続性) の審査などを受けなければなりません。その審査に合格を致しますと国土交通大臣より、その新型の車両に個別の『形式』が指定をされます。メーカー側からするとこの形式指定を受ける事により、新規検査時に現車提示を省略しても良いと云う制度にもなっているので、同一モデルを大量生産しなければならないメーカーに取っては非常に便利な制度であり、結果、国内にあるほぼ全ての自動車やオートバイには、モデルによって個別の『形式』が指定されています。
全ては、この『形式』に紐付きます
日本の場合、自動車やオートバイの、ブレーキテストや排気ガス試験の結果、灯火器試験の結果等々その車両の安全性に関わる全ての事や、メーカーとしての品質管理や各パーツの均一性や持続性の全てに関わるデータが、この『形式』に紐付きます。もちろん、これは車検制度も然りで、この『形式』こそが諸々の検査や判断の基準となります。JMCA (一般社団法人全国二輪車用品連合会) などの外部団体による、カスタム・マフラーに関する政府認証の制度も実はこの『形式』にのっとって行われており、オートバイを形式別に分けた上で、検査対象となるマフラーを実際に取り付け、加速走行騒音試験 / 排出ガス試験 / そして近接排気騒音試験が行われます。つまりは、JMCAより発行される認証プレートとは、この『形式』に対して発行されたプレートと云う事となります。
2016 ROADKING : フルオープン時の近接排気騒音は94dB
▷ 2016.4/19 JMCA にて、音量調整用バルブをフルオープンにて近接排気騒音を測定
・結果 / 94dB
・測定に使用した車両 : 2016 ROADKING / エンジン排気量 : 1,689cc
・JMCA 公認認定番号 : JMCA2116127001
・試験成績表又は確認結果の交付日 : 平成28年5月16日
2016.4/19。KessTech JAPAN は 2016年式 ROADKING を使用し、JMCA (一般社団法人全国二輪車用品連合会) にて近接排気騒音の測定を行いました。その測定結果は 94dB であり、近接排気騒音の要項で定められている規制値 : 94dB 以内でありました為、JMCAより 2016年式 ROADKING に関しては車検対応である事の政府認証を得る事が出来ました。しかし、それは全ての BIG TWIN に対し KessTech のマフラーにおける近接排気騒音の値が 94dB 以内であるとの認証とはなりません。何故なら、先にも書かせて頂いた通り、全ての認証は『形式』に対して行われており、具体的に申し上げると 2016年式 ROADKING に指定された形式 : EBL-FLHM にのみ、今回認証を得る事が出来たと云う事となります。
そして、ここからが問題なのですが、ハーレーの場合、この『形式』が毎年の様に変わります。例え同じモデルであっても今年と来年では、その『形式』が変更される場合が多々あり、例えば 2016年式 ROADKING の形式は EBL-FLHM ですが、来年に発売される ROADKING の形式が突如 VVV-PPP や CZ-ZZZ や ABC-EFG などに変わってしまうケースが非常に多く、結果、KessTech 製品の取り付け対象モデルとなる全てのハーレーに対して、JMCA等からの合法であるとの認証を得ようとする場合、全ての『形式』に対しての近接排気騒音のテストを受けなくてはなりません。
しかし、残念ながらそのモデル数(形式数)の膨大さ故、KessTech JAPAN では現実的な対応(全ての形式に対する近接排気騒音テストの実施)を取る事が出来ません。その様な理由により、近接排気騒音に関し、各年式 / 各モデル別にJMCA等からの事前の政府認証を皆様にご提示させて頂く事が叶わない事を、どうかご了承下さい。
[ 近接排気騒音の定義 ]
排気流後方45±10°、排気流方向に50cm離れた位置にマイクを設置し、原動機を最高出力時の回転数の75%(最高出力時の回転数が毎分5000回転を超えるものにあっては50%)の回転速度で連続して5秒間程度無負荷運転されている状態から、急速にスロットルを戻した時の最大騒音値を「近接排気騒音」という。
▷ ハーレーの場合、殆どの年式のエンジンの最高出力時の回転数は毎分5000回転を超えるので、最高出力時の回転数の50%の時に測定となります。
KessTech マフラーを取り付けた際の、近接排気騒音に関しまして
KessTech マフラーの取り付け対象となるモデルの全ての形式に対し、近接排気騒音のテストを行う事が出来れば良いのですが、前記の通りそれは現実的では無く… ただ、2016年式 ROADKINGに搭載されているTwinCam 103の排気量は1,689ccありまして、このエンジンの出力を上限と考えた場合、同じサイズのエンジンを搭載したモデルは勿論の事、TwinCam 96 の排気量は1,584cc、またTwinCam 88 の排気量は1,450ccとなりますので、常識的に鑑み、今回、2016年式 ROADKINGにて測定をした近接排気騒音の数値を超えるとは予想を致しておりません。
今後もKessTech のマフラーを装着した上で、近接排気騒音の測定の機会があれば、都度都度実施の上、詳細の数値データを公表させて頂きます。