まずは… 敵を知る事から。。。
Milwaukee-Eightのフルカスタム、ご依頼を頂きました。。。とうとう、この日が来てしまったか… と、言う所が率直な感想でありまして、、、とにかく、各部の造りがTwinCamとはことごとく違っている点、皆様もきっとご存知の事と思います。その変わり様といったら、EVO → TWINCAM の時とは雲泥の差。全く違うメーカーのオートバイを取り扱うと思った方が正解でありましょう。そんな訳で、まずは全バラの上、各部のチェックから行いたいと思います。
これが噂のモノショック!!
いやいや、実物をこうして目の前に致しましと、この見慣れる風景に愕然と致します。ハーレーも遂にここ迄来たか… などと思いつつも、カスタムをさせて頂く側と致しますと、シート真下のショックの位置といい、また左右が膨らんだフレームのシートレール部分の形状といい、少々頭を抱えたくなる心持ちとなりまして… しかし『決して変化を恐れず』が弊社のモットーでもありますので、ここは全てを前向きに捉える事に致します!!
なんと! 油冷エンジン!!
メインフレームの右側を走る、この見慣れる2本のパイプ。もう少し、フレームの方に寄る様、動かして見ようと試みますが… これが、硬くて動きません。ツーリングモデルでは先行採用されていた油冷によるエンジンの冷却システムですが、これがいよいよSoftailモデルにも搭載となった次第でありまして… このパイプは、左右のダウンチューブの間にマウントされたラジエターに繋がっております。しかし… Softailにラジエター。。。いやいや、これからは、このセットアップが最高にCool!!であると、そうなる訳であります!!
はじめから… Twin プラグ!!
昔、ショベルヘッドに乗っていた頃、ショベル乗りの間では、このTwin プラグの加工は一つのステータスであった事を思い出します。確かに99年式あたりのSportsterでは、既にTwin プラグ化がなされていたと思いますが、ハーレーの主力モデルであるBig Twin系の車両がノーマルの状態からTwin プラグである言うこの事実。。。そうなんです、とにかくこの世の物事の全ては、常に進化を遂げて行くのであります。。。
そして、オリタンクは消えた。。。
表題の通り、Milwaukee-EightのSoftailには、もはやオイルタンクは存在を致しません。ハーレーの歴史の中で、ずっとシートの下に鎮座し続けておりました、あの愛しのオイルタンクは消えてしまったのです。。。この事実を知り、正直、何んだかとても悲しい気持ちになりました。オイルタンクのあった場所は、電装系のパーツやユニットが纏められており、またご覧の通りバッテリーもスライド方式にて脱着と、大きく変更がなされておりました。オイルタンクからエンジンに繋がる、オイルラインの形状やパイピングの様子など、カスタム屋としては腕の見せ所であり、また美しいハーレーの姿を構成する為の大きな要素でもあっただけに、消えてしまったオイルタンク… これはやはり寂しい感じが否めません。。。ただ、Milwaukee-Eightにおいては、例えば不用意に右側の内腿がオイルタンクに触れて “アチチチチッ!!” となる様な事は、今後一切起こらない訳でありますから、これ程乗り手に取っては大変にありがたい事はありません!! などと、、、とにかくコイツをメチャクチャCOOLなカスタムに仕立てて見せます!!