シルバー主剤施工時のスプレーガンの設定方法
本日ご案内をさせて頂く記事ですが、数日前に弊社の別サイト : 特殊塗料専門のホームページ / BL HY-COATER からの転用となりますが、こちらのブログをご覧頂いております皆様方のお仕事にも非常に有益な情報であるのでは無いかと思いましてご紹介をさせて頂きます。
環境問題の理由により、この10数年の間に多くのメッキ工場が事業を撤退。人の話によれば全盛期の頃の90%近くの工場が無くなったのではないかとの事です。確かに私がBAD LANDを立ち上げました20年程前には、川崎と言う土地柄も有り弊社の周りには本当に多くのメッキ工場がありましたが、今では全くと言って良いほど事業を継続されておられる工場はありません。ですので、現状、製作を致しましたパーツの最終仕上げはクロームメッキで! とのお客様からのリクエストには、もう随分前からお応えをさせて頂いておりません。メッキの代案と致しましては、アルミまたはステンレス素材を使用した上でフルポリッシュの仕上げにて、とのご対応をさせて頂いている次第でありまして。。。またこの傾向はヨーロッパでも非常に顕著で、Made in EUROPEのカスタムパーツではクローム仕上げにての品番はほぼ100%存在をしていないのでは無いでしょうか (東南アジア諸国にクローム仕上げの外注依頼を出しているヨーロッパのカスタムパーツ・メーカーはあるかも知れませんが)。。。
しかし、最終仕上げはクロームにて! のニーズは消える事無く。。。
しかし、現状、実に様々な業界 / 業種において『最終仕上げはクロームにて!』のニーズは消えるどころか益々増える一方である事を、BLシルバーコートRTの販売を通じまして痛切に感じております。各種の溶液や薬剤を使用して完結を迎える所謂従来のクロームメッキ処理の技術が上記の通り困難な状況でありますので、現在は主に蒸着によるメッキ処理が主流なのでは無いでしょうか。また独自の2頭ガンを使用した銀鏡塗装もその代案となるのでしょうが、殊、この銀鏡塗装の評判の悪さは異口同音にBLシルバーコートRTのお問い合わせを頂いた多くの事業者様から伺っております。蒸着メッキ、また銀鏡塗装の何に致しましても、その設備投資に必要となる費用はかなりの額でありまして、また仮にそれらの設備を整えたとしても、確実に利益を上げて行く運用を継続的に行えるか否かはまた別の問題であるかと思います。
クローム調の最終処理を内製化出来るなんて… 夢の様だ!!
そうした現状を踏まえつつ、このBLシルバーコートRTの事を再度考えて見ますと、何よりも自らの手で施工を行う事が出来ると言う点が非常に大きく、つまりはクローム調 / ミラー調の最終仕上げを以降は内製化する事が出来る訳なのであります。しかも、特殊な設備は装置は一切必要無く、通常のコンプレッサーとスプレーガンさえあれば即日、その業務をこなす事も可能な訳でありまして…
などと、そんな事をツラツラと考えていた約1年前。正直、BLシルバーコートRTの施工自体が非常に難しい事を、その塗料をご購入頂いた塗装のプロの方々から多々お聞きをしていた私ではありましたが、何としでも誰にでも出来るBLシルバーコートRTの施工方法を開発しなければとの一念に駆られ、それまではスプレーガンなど一切手にした事の無い私でありましたが、遂に決意し自ら立ち上がった次第なのであります!!
BL HY-COATER からの転用となります。
以下の記事はBLシルバーコートRTにて… ド・メッキ!! とする事、可能です!!
昨日アップをさせて頂きましたブログ にてのご案内の通り、本日より、私がほぼ一年の時間を費やして会得を致しました、BLシルバーコートRTが本来有する実力を遺憾なく発揮する事の出来る施工方法の数々を具体的にご案内させて頂きます。その第一回目となります本日は、まず何よりもシルバー主剤の施工方法から始めたいと思います。結論から申し上げますが… BLシルバーコートRTにて施工面をド・メッキ! とする事、、、全く可能です!!
ヒントとなったのは、スポイトの先端…
昨年の11月の初めの頃だっと思います。その日も良い施工結果を出す事が出来ず、やや諦めムードの中で塗装場を片付けておりました。すると、その時、以下の写真にございますスポイトの先端が目に留まりました。いつもシルバーの主剤を吸い上げる時に使用しているスポイトなのですが、その先端が艶やかなメッキ状態となっており、さらに目を近づけて良く良く見ますれば、メッキどころかド・メッキ!! となっておりました。
『これは一体、どう言う事なのか???』。。。私、しばし考えました。要はスポイトの先端はシルバー主剤を吸い上げる為、シルバー主剤のボトルの中に浸っている時間があり、それが数回重なった後、自然乾燥にてこうしたメッキの状態となった訳でありまして、それ以外の理由は考えられません。
そこで閃きました!! 施工面を、いわゆる “ドブ漬け” 状態にする事が出来たら、このスポイトの先端と同じフニッシュを迎える事が出来るのでは無いかと。。。
以下の写真は上記の仮説を確認する為、ハーレーのあるパーツの先端部分をシルバー主剤の中に漬けた時の写真です。自然乾燥後、予想の通りそこは艶やかな金属調の面となっておりました。
シルバー主剤 : スプレーガンの基準設定
施工面にシルバーの溶液を載せる為には、当然の事ながらスプレーガンを使用しなければなりません。つまりはスプレーガンの各調整ツマミのコンビネーションを上手くセッティングする事が出来れば、もしかしたら、スプレーガンを使用しつつも、結果施工面をドブ漬け状態 → 鏡面のシルバーの面にする事が出来るのでは無いか??? と、そう考えた次第です。
そして以下にお伝えをさせて頂くセッティングに落ち着いたのは今年の二月の初めの頃でありました。ここに来るまで、多くの時間とシルバー主剤を費やして来た訳でありますが、それでも私が立てた仮説が正しかった事を証明する事が出来まして、その時は塗装場の中で一人小躍りをしてしまった程、本当に嬉しく思いました。とにもかくにも、このセッティングであれば、100発100中の成功率。どなたでも施工面をド・メッキ!! とする事が可能です!!
[ シルバー主剤施工時 : スプレーガンの基準設定 ]
◯ パターン : 全開
◯ 吐出量 : 1-1/4回転戻し
◯ エアー圧 : 0.2Mpa
◯ ガン距離 : 15〜20cm
[ シルバー主剤の希釈率 ]
◯ シルバー主剤 : 専用シンナー = 1 : 1
因みにテスト施工に使用したスプレーガンは以下の通りです。
・メーカー : DeVILBISS / 型式 JGX-502-143FX-G
・ニードルサイズ / 1.1mm
記 : DeVILBISS製のスプレーガン (JGX-502-143FX-G) が、シルバー主剤施工時の推奨のスプレーガンと言う訳ではありません。このスプレーガンはオーダーの際に小さなノズルの口径を選ぶ事が出来た事と、且つパターンの幅が広かったのでシルバー主剤の施工用に最適だと思い調達を致しました。ノズル口径1.4mmのスプレーガンでシルバーの主剤を施工した事もありますが、問題なく施工を終える事が出来ました。ただ、ノズルの口径が小さいスプレーガンで施工をした方が、仕上がりのキメの細かさやシルバーの発色具合等々、総じて良い結果を得る事が出来るかと思います。
シルバー主剤 : 施工上の注意点
上記セッティングとさせて頂いた時の施工条件ですが、施工対象物は直径25cmのお皿。また多くの方にBLシルバーコートRTをお役立て頂きたく為にも、スプレーガンの同一の基準となる設定が必要であると思い、あえてパターンの設定を全開とさせて頂いております。まずは、このセッティングでシルバー主剤の施工をお試しを頂きたく思います。もちろん施工対象物の大きさや形、また材質等々によりスプレーガンの設定は様々になる事かと思いますが、何よりもスーパー・シルバークローム仕様とはどの様な仕上がり具合であるかをご確認頂きたく思います。
またこのセッティングでの注意点でありますが、動かすスプレーガンのスピードが重要となって参ります。BLシルバーコートRTのシルバー主剤は非常に粘度の低い水の様な液体でありますので、溶液を載せ過ぎると溶液中のシンナーや各成分が揮発をする際、タイムラグによるムラや滲み、また曇りの原因となります。ガンのスピードに関しましては、実際にご施工を頂きおまして最も即した動かし方をご確認下さい。
さらに重要な点と致しまして、シルバー主剤の施工が完了を致しましたら、間髪を入れずに直ぐに施工面をエアーブローして頂き溶液中のシンナーや各成分を一気に揮発させて下さい。
施工動画をご用意させて頂きました
上記スプレーガンの設定によります施工動画です。ガンを動かすスピード、並びにエアーブローのタイミング等、是非ご参考にされて下さい!!
動画を撮影致しましたのは、今年の2月の中旬。ご覧の通り屋外にて撮影を行なっています。気温は3〜5℃位であったでしょうか。それでもご覧の通り、かなり短い時間にてシルバー主剤のシンナーや溶剤の成分を揮発させる事が出来ています。BLシルバーコートRTの場合、この作業を一瞬の内に行う事が出来れば、より安定したより良き施工結果を得る事が可能です。塗装条件の中に、是非塗装場所の温度管理も加えて頂く事をオススメさせて頂きます。
BLシルバーコートRT : 施工方法の講習に関しまして
BLシルバーコートRTの施工方法のご指導に関しましては、各社様 / 各個人様個別にてご対応をさせて頂きます。以前、講習会なるモノを数回開催させて頂いた事がございますが、ご参加を頂きます皆様でそれぞれでご希望をされる内容や求められる施工結果が異なるケースが多々ございましたもので、以降は個別にご案内をさせて頂きたく思います。皆様のご要望に関しましてはフレキシブルにご対応をさせて頂く所存ですので、講習をご希望の方はどうかお気軽に弊社までご連絡下さい!!
[ 講習場所 ] : 弊社にて / 駐車場のご用意ございます。
[ 講習ご費用 ] : ¥30,000 (税別) / ご参加の人数に制限はありません。
– 実際に使用致します塗料代、また事前の準備等がございますので、大変に恐縮なのですが講習は有料とさせて頂きます。
[ 問い合わせ先 ] : BAD LAND / 有限会社 プレゼンス
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